
スプラッター映画は、ホラージャンルの中でも特に過激な描写が特徴で、視覚的インパクトを重視した作品が多い。血飛沫や内臓描写、人間の極限状態を描く映像は一部の層に強く支持され、近年ではインディペンデント作品から話題作まで幅広く展開されている。本記事では、グロテスクな演出に焦点を当て、過激度別に分類しながら2025年時点でおすすめのスプラッター映画をピックアップ。視聴可能な配信サービスや、話題の新作もあわせてご紹介。
スプラッター映画とは?
スプラッター映画とは、過激な出血や肉体破壊などを中心に描くホラージャンルの一種のこと。血しぶきが飛び散るようなショッキングな描写が特徴で、視覚的なインパクトを強く与えることを目的としている。

1970年代後半から1980年代にかけて隆盛を迎え、名作『13日の金曜日』や『死霊のはらわた』などがその礎を築いてきた。ホラー映画と混同されがちだが、スプラッター映画は残虐描写そのものに重きを置く点が異なる。現在ではサブカルチャーとしての地位も確立しており、コアな人気を持ち続けているジャンルなのだ。
スプラッター映画の選び方|初心者〜上級者向けまで解説
グロ耐性に合わせてレベル別に選ぶ
スプラッター映画は視聴者の耐性に合わせて段階的に楽しむのが理想的。グロ描写に慣れていない人には、コメディ要素や演出が軽めの作品がおすすめ。
一方、中級者には人間の狂気やサバイバル要素が混ざった作品が好相性。

スプラッター映画に十分慣れた上級者であれば、倫理的なタブーに挑む作品や、実験的なアートスプラッターに挑戦するのも良いだろう。
ジャンル別に楽しむ
スプラッター映画のなかにもさまざまなサブジャンルが存在する。例えば、『ゾンビ系スプラッター』は群衆戦や感染描写が特徴で、サバイバル要素も含まれている。

『拷問・監禁系』は心理的恐怖と視覚的残虐性が融合しており、精神的にも刺激が強いのが特徴だ。

また、意外性のあるジャンルとしては『ブラックコメディやメタホラー要素を取り入れた作品』もあり、グロテスクでありながら笑えるという特殊な魅力を放つ。
★☆☆【初心者向け】比較的マイルドなスプラッター入門作品
1位『ファイナル・デスティネーション』(2000)

「どう死ぬかを楽しむ映画、って割り切れば最高」
死の運命から逃れようとする若者たちが、次々に不可解な事故死を遂げるデスゲーム的作品。グロ描写はあるが比較的抑えめで、入門編として適している。
2位『13日の金曜日』(1980)

「誰もが知ってる殺人鬼。でも、やっぱり怖い」
ジェイソンの登場で有名なクラシック作品。残虐描写はあるが、演出や時代性もあり現在の基準ではそれほど強烈ではない。初心者の導入におすすめ。
★★☆【中級者向け】視覚的ショックとサディスティックな演出が特徴
1位『ソウ(SAW)』シリーズ

「逃げ場のない選択肢が、いつも間違っている」
緻密なデスゲームと身体破壊描写で話題を呼んだ名作。物語性とサディズムのバランスが取れており、観応えがある。

2位『ホステル』(2005)

「助けなんて来ない。ただ壊されるのを待つだけ」
ヨーロッパを旅行中のバックパッカーたちが、快楽殺人クラブに拉致・監禁され、想像を超える拷問を受けるスプラッター映画。鋭利な器具での切断、焼灼、眼球破壊といった描写が容赦なく続く、地獄のような映画。
3位『死霊のはらわた』(1981)

「チェーンソーが似合う映画はこれしかない」
悪霊に取り憑かれた若者たちが山小屋で次々と肉体を破壊されていくスプラッター映画の古典。チェーンソーや斧を使った流血描写が特徴で、ユーモラスな演出と過激なゴア表現が融合している。
4位『キャビン・フィーバー』(2002)

「皮膚が腐る音が、頭から離れない」
肉体が腐敗・崩壊していく感染描写が主軸の作品。視覚的な生理的嫌悪感が強く、観る人を選ぶ作風となっている。
★★★【上級者向け】過激さMAX・強靭な耐性が求められる
1位『グリーン・インフェルノ』(2013)

「人間が食われるシーンを直視できますか?」
アマゾン奥地に向かった活動家たちが食人部族に囚われる様を描いた、カニバル系スプラッター。生きたまま切断されるシーンなど、R18指定でもトップクラスの強度。U-NEXTにて配信中。
2位『テリファー』シリーズ

「ピエロ恐怖症必至の問題作」
ピエロの殺人鬼“アート・ザ・クラウン”が容赦なく犠牲者を切り刻む。シリーズ2作目ではさらなる過激描写に拍車がかかり、劇場で体調を崩す観客が出たほど。Amazon Primeにて配信中。
3位『哭悲/THE SADNESS』(2021)

「暴力と性欲が暴走すると地獄になる」
台湾発のパンデミックスプラッター。暴力・強姦・拷問など、倫理の境界を越える内容で、精神的なダメージも大きい。R18+指定。U-NEXTで配信中。
4位『ブレインデッド』(1992)

「血が噴き出しすぎて、逆に笑えてくる」
ゾンビウイルスにより人々が肉塊と化していく様を描いた、ピーター・ジャクソン監督によるゴアコメディ。芝刈り機を使った大量殺戮など、血の量では世界一との呼び声も高い。
5位『ヘル・レイザー』シリーズ

「痛みと快楽の境界は、とっくに崩れている」
異形の拷問魔“セノバイト”によるサディスティックな描写が特徴。肉体と快楽の境界を曖昧にする、哲学的な地獄を描く。
6位『マニアック』(2012)

「殺人鬼の目線で殺す感覚が怖すぎる」
POV視点で描かれるシリアルキラーの視線。頭皮剥ぎなどの残虐行為が観客の視点で展開され、強烈な不快感を伴う。
【番外編】ブラックユーモア&変化球型スプラッター
1位『スプラッター・ナイト 新・血塗られた女子寮』(2009)

「隠した罪は、血となって返ってくる」
女子寮を舞台に、恋人へのイタズラが思わぬ悲劇を招くスラッシャー作品。80年代のスラッシャー映画の雰囲気を現代風にリメイク。
2位『処刑山 デッド卐スノウ』

「ゾンビでナチスで雪山、意味不明だけど最高にグロい」
ナチスゾンビが雪山に襲来するB級スラッシャー。血しぶきとギャグの融合が絶妙で、グロさと笑いを両立した快作。
スプラッター映画の注意点と視聴時の心得
スプラッター映画は刺激が強く、体調や精神状態によっては視聴が困難な場合も。実際の事件をモチーフにした作品や、特殊メイクの表現が極めてリアルな作品では特に注意が必要だ。また、R18指定や年齢制限が設けられているケースも多いため、視聴環境や同居者の有無を考慮することが望ましい。強烈な描写に耐性がない人は、事前に軽めの作品から入るのがおすすめ。
まとめ|スプラッター映画は「覚悟」をもって楽しもう
スプラッター映画は、単なるグロテスクな描写にとどまらず、人間の深層心理や社会への問題提起を内包することも多いジャンルだ。初心者はまず『ソウ』や『死霊のはらわた』のような代表作から入り、自分の耐性を確かめながら幅を広げていくと良いだろう。上級者には、アート性の高い実験作や海外インディーズ作品なども楽しみの幅を広げてくれる。2025年も新作の登場が続々と予定されており、今後も目が離せないジャンルとなっている。
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