米The Hollywood Reporterによると、スプラッター・スリラー映画『ソウ』シリーズの最新作『Saw XI（原題）』が事実上の停滞状態にあることが明らかになった。ビジネス上の問題により、企画の進行が完全に止まっているという。
『Saw XI』は、前作『ソウX』（2023年）が成功を収めたことを受け、2023年12月に製作が発表された。当初は2024年9月に米国公開予定だったが、その後2025年9月26日に延期された。監督には『ソウX』を手掛けたケヴィン・グルタートが続投し、脚本はシリーズの常連であるパトリック・メルトンとマーカス・ダンスタンが担当する予定だった。しかし、2024年春に脚本が提出されたものの、プロジェクトはそれ以降まったく進展していない。
メルトンは「昨年5月以降、何の連絡もない」と語り、脚本の内容ではなく、スタジオ側の経営判断が原因であると指摘している。彼によれば、問題はクリエイティブ面ではなく「マネジメントレベルでの決定」によるものであり、より上層部の判断によって企画が止まっているとのことだ。一方、ダンスタンも「ライオンズゲートとプロデューサー陣の間で意見が対立しており、合意に至っていない」と述べている。
現在、グルタートが監督として企画に関与し続けているのか、あるいはすでに降板しているのかは不明なままだ。また、『Saw XI』の具体的なプロットも明かされていないが、メルトンによれば「非常に時宜を得た物語」となっているという。彼は「『ソウ6』（2009）と同じテーマを扱っている。市民の怒りや苛立ち、無力感をジョン・クレイマーが行動に移す内容になっている。ぜひ製作されてほしい」と語っている。
