「サイレントヒル=静岡」は本当か?シリーズ最新作fの舞台が正式判明

「サイレントヒル」という名称が一部で「静岡」と結びつけられるのは、静岡県の漢字「静岡」を英訳すると”Silent Hill”になることがきっかけであり、ファンの間では愛称として定着している。ただしこれは公式な由来ではなく、あくまで語呂合わせに過ぎないのが実際のところ。

このような“静岡=サイレントヒル”のイメージはファンコミュニティで根強く、エイプリルフール企画として2013年に静岡県が一時的に「サイレントヒル県」に名称を変更するというジョークが実施された際にも話題となったが、これは公式発表ではなく広報施策の一環だった。

一方、シリーズ最新作として開発中の『サイレントヒル f』については凜とした動きが見られる。これまで「静岡が舞台では」との憶測がSNSなどで流れていたものの、3月に行われた「SILENT HILL Transmission」にて、実際のモデルとなっているのは岐阜県下呂市金山町の筋骨エリアであることが明らかにされた。

ここは1960年代の日本の田舎町を再現する上で理想的なロケーションとされ、シナリオライター竜騎士07氏が構想の段階から注目していたという。

公式発表によれば、『サイレントヒル f』の舞台は架空の村「戎ヶ丘(えびすがおか)」だが、そのモデルはこの金山町であり、現地で収録された写真や音響がゲーム内に取り込まれている。

開発側は町並みや生活音、地域の空気感に至るまで忠実に再現しており、和風ホラーとしての没入性強化が狙われている。

こうした岐阜県を舞台にした新路線は、従来の“暗く朽ちたアメリカの街”というシリーズのイメージを覆す挑戦として注目を集めている。かつて“静岡”という語呂遊びで親しまれてきたタイトルのルーツとは異なる形で、日本の土地と文化が本格的にホラー演出に組み込まれる様相は、ファンやホラージャンル愛好者の期待を膨らませている。

今後、公式サイトやトレーラーなどで更なる舞台描写や町の雰囲気が確認されることが予想されており、“旧来のサイレントヒル”と“和風サイレントヒル”の融合がどのように表現されるか注目が集まる。

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