ジャウマ・バラゲロ最新作『VENUS/ヴィーナス』が遂に日本公開。触手ホラー×逃走劇の三つ巴サバイバル

スペイン発のホラー映画『VENUS/ヴィーナス』が、本日5月9日より日本で公開された。本作は、映画『REC/レック』で知られるジャウマ・バラゲロ監督が、H・P・ラヴクラフトの短編小説「魔女屋敷で見た夢」を原案に制作したエクストリーム・エンタテインメント。製作は、スペイン・ホラー界の異才アレックス・デ・ラ・イグレシアが務める。

物語の主人公は、クラブダンサーのルシア。彼女は勤務先のクラブからドラッグを盗み出し、犯罪組織から追われる身となる。逃亡の末、姉と姪が暮らす郊外の老朽化したアパート「ヴィーナス」に身を潜めるが、そこには得体の知れない貴婦人たちと、彼女たちを“悪魔の使い”と呼ぶ少女が住んでいた。やがてアパートの空気は不穏に変わり、太陽を謎の惑星が覆い始める。貴婦人たちが口にする「準備は整った」の一言を皮切りに、“それ”が目を覚まし、不気味な触手が少女に迫る。同時に、ギャングたちもルシアの潜伏先を突き止め、アパートを包囲する。こうして、怪異と犯罪組織、そしてルシアによる三つ巴の地獄が幕を開ける。

主演のルシアを演じるのは、Netflixドラマ『エリート』で一躍スターダムにのし上がった俳優でモデルのエステル・エクスポシト。彼女は、姪を守りながら「怪異」と「犯罪組織」との三つ巴バトルを繰り広げる孤高のダンサーを熱演している。スリリングかつスタイリッシュな悪夢を体現する彼女の演技にも注目が集まる。

本作は、2022年のトロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門に選出され、『PEARL パール』『SISU/シス 不死身の男』らと並んで上映されるや、ホラーファンをはじめとする映画ファンからの大喝采を浴びた。日本公開にあたり、キービジュアルと本予告映像も解禁されている。キービジュアルには、ダンスフロアのようなまばゆい光と不気味な女性の顔をバックにたたずむ主人公ルシアが描かれており、その体は血に塗れているが、彼女の眼差しは恐怖ではなく闘志に燃えているように見える。「這い寄る狂気と踊れ」というコピーからも、降りかかる怪異から生き延びようとする強い意志と、壮絶なサバイバルを予感させるデザインとなっている。

『VENUS/ヴィーナス』は、本日5月9日より全国の映画館にて上映中だ。

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