
ソニーは2025年3月より、PlayStation VR2(PSVR2)の価格を引き下げることを発表した。これまで日本国内では8万9980円(税込)で販売されていたが、新価格は66,980円(税込)と約2万3000円の値下げとなる。
PSVR2は2023年2月に発売されたが、その価格の高さが課題とされていた。確かに、高解像度OLEDディスプレイやアイトラッキング機能、触覚フィードバックを備えたSenseコントローラーなど、先進的な技術が詰め込まれている。しかし、VR市場全体を見渡すと、Meta Questシリーズのようなスタンドアロン型VRヘッドセットが低価格で提供されており、PSVR2は「高性能だが高価」という印象が強かった。
また、PSVR2はPlayStation 5専用のデバイスであり、PCや他のプラットフォームでは使用できなかった点も影響している。これにより、購入するためにはPS5本体(通常版は約66,980円)も必要になり、トータルのコストが高額になっていた。
ソニーはこうした市場の状況を踏まえ、より多くのユーザーにPSVR2を普及させるために価格を見直したと考えられる。また、競争の激化も値下げの要因の一つだろう。最近ではAppleのVision Proが発表されるなど、VR業界はますます活性化しており、PSVR2もシェア拡大のために戦略を調整する必要があったと考えられる。

今回の価格改定とともに、ソニーはPSVR2のPC対応についても言及している。これまでPS5専用だったPSVR2だが、今後PCでも利用できるようになるとのこと。詳細はまだ明らかにされていないが、専用のアダプター(約8,000円)を購入することで、PC向けVRゲームをプレイできるようになるという。
PSVR2の値下げは、VR市場全体にとって大きな影響を与える可能性がある。これまで価格の高さがネックになっていたユーザー層にも訴求できるようになり、PSVR2対応タイトルの拡充にもつながるかもしれない。VRゲームの開発会社にとっても、ユーザー層の拡大は歓迎すべきニュースだろう。
また、PC対応が進めば、SteamVRなどの既存のVRコンテンツとの親和性が高まり、PSVR2の活用の幅が広がる可能性もある。PC向けVRゲームはPSVR2よりも先行して発展しており、すでに豊富なタイトルが存在するため、これが実現すれば、PSVR2の価値はさらに向上するだろう。
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