「我々は侵略されている」アリ・アスター監督最新スリラー『エディントンへようこそ』オースティン・バトラーが陰謀論を熱弁する〈扇動動画〉解禁

アリ・アスター監督の最新作『エディントンへようこそ』(A24製作、12月12日公開)より、オースティン・バトラー演じるカルト教祖ヴァーノンがSNS上で陰謀論を熱弁・拡散する〈扇動動画〉が公開された。映像の中でヴァーノンは「我々は侵略されている」「人間の思考が消されつつある」「新しい神が現れた」と過激な言葉を並べ立て、人々の不安を巧みに煽っていく。狂気とカリスマ性が交錯する姿は、画面越しでも圧倒的な存在感を放っている。

アリ・アスター監督はこのキャラクターについて「ハーメルンの笛吹きのような人物」とコメント。「ただの“ネットのやばい人”ではなく、もっと曖昧で普遍的な存在にしたかった」と語っており、ヴァーノンを“インターネットが生み出した実体のない人物”として描いたという。「彼が何を考えているのかは誰にもわからない。ただ、人々に“答え”を与えようとしている」とその意図を明かしている。

『エルヴィス』(2022)での怪演や『デューン 砂の惑星 PART2』(2024)での悪役で注目を集めたバトラーは、アスター作品初参加。「アリは俳優を型に押し込まず、キャラクターをじっくり支えてくれる監督。豊かで複雑な人物を描ける稀有な存在だ」と撮影を振り返っている。

映画の舞台は2020年、コロナ禍でロックダウンされたニューメキシコ州の小さな町・エディントン。保安官ジョー(ホアキン・フェニックス)と市長テッド(ペドロ・パスカル)の対立が、SNSを通じて憎悪とフェイクニュースを拡散させ、町全体が炎上していく。そんな中、ジョーの妻ルイーズ(エマ・ストーン)はヴァーノンの動画に心を奪われ、陰謀論にのめり込んでいく。

本作は今年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門にも出品され、公開前から大きな話題を呼んでいる。アリ・アスター監督×A24が描く“炎上スリラー”『エディントンへようこそ』。暴力、陰謀、そしてSNSの狂騒がすべてを焼き尽くす。ムビチケ前売券は10月17日(金)より発売開始。

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