デカすぎる警官から逃げろ!『Militsioner』がめちゃくちゃ面白そうな件【期待のインディーゲーム】

ロシア発のインディーゲーム『Militsioner(ミリツィオナー)』が、ホラーゲーム好きの間で「これはヤバい」と話題になっている。プレイヤーは突然、何の罪も犯していないのに警察に拘束され、地方の町からの脱出を試みる……という設定だけでも十分不穏なのだが、このゲームの最大の特徴は、町を見下ろす“超巨大な警官”の存在。ビルより大きく、まるで神のように振る舞うその警官が、ずっとこっちを監視してくる。

ゲームジャンルとしてはイマーシブシム(体験型シミュレーション)に分類され、単なる逃走劇では終わらない。町の住人と関係を築いたり、巨人警官に話しかけたり、選択によってルートが変わったりと、プレイヤーの行動次第で展開が大きく分岐していく。ルールはあってないようなもの。どう行動するかは完全に自由だけど、常に誰かの目が光っているというプレッシャーがえげつない。

しかも、警官は“全能”というわけではなく、道徳観や感情を持っている設定になっているらしく、行動次第では敵にも味方にもなる。仲良くなって逃げ道を見逃してもらえることもあるようで、このへんの“関係性のゆらぎ”が本作の魅力でもある。

ちなみに、かつてはプレイヤーの声をマイクで認識して会話させる機能も構想されていたらしい。最終的には従来型の選択肢形式になったようだが、開発の本気度がうかがえる。

現在、Steamではプロローグ版のプレイテストが可能。正式リリースは2025年予定だが、プレイ動画を観ただけでも伝わってくるこの異様な空気感と不条理さは、ちょっと他にはない。“逃げたいのに見られてる”というあの独特なストレスが、ゲームとしてここまで完成されているのは珍しい。

ひとことで言うなら、“悪夢でしかないのに、ずっとやっていたくなるゲーム”。『Militsioner』は、そんな奇妙な魅力を放つ。ちなみにパブリシャーは『Mouthwashing』や『Buckshot Roulette』といった名作ホラーを手掛けたCRITICAL REFLEX。これだけでも期待値が上がる。

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