
インディーゲーム開発者のマイク・クラブニカ氏は6月19日、ハッキングをテーマにしたサイコロジカルホラーゲーム『s.p.l.i.t』(スプリット)を7月24日にPC(Steam)向けに発売することを発表した。本作は、代表作『Buckshot Roulette』の開発を手がけた同氏によるナラティブ志向の短編作品だ。
『s.p.l.i.t』は、プレイヤーがサイバー犯罪組織の一員となり、「倫理的に問題のあるスーパー構造体」に不正侵入し、マルウェア攻撃を実行するという内容。ゲームプレイは、ダイジェティックなUIを備えた一人称視点のターミナル操作に重点を置き、実際のコマンド入力を通じて施設内部にアクセスする仕組みとなっている。同時に、IRCによる技術者同士のチャットを通じて情報を共有し、侵入計画を進めていくのが特徴だ。

ビジュアルおよび音響面では、ダイストピアンなローファイ・テック演出とインダストリアル音響デザインが採用され、クラブニカ氏ならではの「キーを打つたび恐怖が迫る」ような緊張感を演出。ショートホラーとしては珍しく、じわじわと恐怖が増していく「スロー・バーン」な体験を目指しており、コマンドプロンプトパズルやターミナル操作がプレイヤーの没入感を支える構成となっている。

同氏によれば、「膨大なレガシーコードとエンジニアリングに埋もれた不道徳な秘密や脆弱性を発掘するには、綿密な計画と冷静な判断が必要だ」という。さらに、「主人公については、結果にかかわらず数十年にわたって明かされない」とされており、短編ながら複数のエンディングへ分岐する可能性も示唆されている。

『s.p.l.i.t』は、7月24日よりPC(Steam)向けにリリース予定。