
世界的ホラーシリーズ「死霊館」ユニバースの完結編『死霊館 最後の儀式』(原題:The Conjuring: Last Rites)が2025年10月に日本公開されることが決定した。本作は、全9作にわたって展開されてきた「死霊館ユニバース」の最終章。シリーズは実在の心霊研究家ウォーレン夫妻の事件記録をもとに構成されており、作品ごとに時代設定が異なるのが特徴だ。本稿では、新作公開を前に、時系列順にこれまでの全作品を振り返る。
時系列で振り返る「死霊館」ユニバース全9作品。各作品のあらすじも紹介

修道院で起きた謎めいたシスターの自殺の真相を探るため、神父と見習いのシスターが派遣される。調査が進む中で、修道院に隠された恐るべき過去が徐々に明らかとなっていく。やがて2人は、悪しき存在「悪魔のシスター」と向き合うことになり、信仰そのものが試されることとなる。

閉鎖された孤児院を離れたシスターと6人の少女たちは、人里離れた人形職人の屋敷へと身を移す。そこに暮らす夫妻は、12年前に最愛の娘を亡くしていた。やがて屋敷内では不可解な出来事が相次ぎ、少女たちは次第に恐怖に包まれていく。そして、封印されていた人形「アナベル」が再び動き出し、彼女たちに迫り始める。

出産を控えたジョンとミアは、穏やかで愛情に満ちた日々を過ごしていた。ジョンはミアへの贈り物として、古びたビンテージ人形を手渡す。しかし、そんな日常は突然崩れ去る。隣家の老夫婦がカルト集団の男女に襲われ命を落とす事件が発生し、犯人はミアのもとにも侵入。男は警官に射殺され、女はミアの人形を抱いたまま自ら命を絶つ。それ以来、夫婦の周囲では説明のつかない出来事が次々と起こり始める。

心霊現象の調査と解決を専門とするゴーストハンター、エドとロレーヌ・ウォーレン夫妻。ある日、彼らのもとに新たな依頼が届く。ロードアイランドの郊外に越してきたペロン一家が、不可解な現象に悩まされているという内容だった。ウォーレン夫妻はただちに現地に赴き、事態の真相を探るべく調査を開始する。

心霊現象を調査してきたウォーレン夫妻は、呪われた人形「アナベル」を自宅へと持ち帰り、地下の博物館へ厳重に保管する。この部屋には他にも数多くの曰くつきの物品が封じられていた。ある日、夫妻が仕事で家を離れることになり、娘のジュディはベビーシッターのメアリー、そしてその友人ダニエラとともに留守番を任される。しかし、好奇心に駆られたダニエラが地下の博物館に足を踏み入れてしまう。

ウォーレン夫妻は、悪名高い「アミティビル事件」を調査した際、ロレインが地獄のような幻視を体験し、エドも悪夢に悩まされるようになる。さらにマスコミの批判も相まって、夫妻は活動の継続に迷いを抱くようになるが、教会の要請により、今度はイギリスの「エンフィールド事件」の調査に向かうことに。ホジソン家では住人や警察までもが怪異を目撃するが、ロレインは霊の気配を感じ取れず、関係者の間でも超常現象か虚偽かで意見が分かれ、これまでにない不穏な展開を迎える。

1981年、心霊研究家のウォーレン夫妻は、とある家で行われた悪魔祓いに立ち会っていた。その場に居合わせた青年は後日、家主を刃物で残忍に殺害してしまう。彼は悪魔に取り憑かれていたと無罪を訴え、夫妻は超常的存在の実在を立証すべく調査を開始する。

1956年、フランスで神父が不可解な死を遂げる事件が発生し、それを皮切りにヨーロッパ各地で原因不明の死亡例が相次ぐ。教会は一連の出来事がヴァラクによるものだと見て、調査を開始するよう指示を出す。

シリーズ最終章『死霊館 最後の儀式』では、ジェームズ・ワンとピーター・サフランがプロデューサーを務め、監督は前作に続きマイケル・チャベスが担当。パトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガはウォーレン夫妻役を続投する。公開された予告では、アナベルやヴァラクを収めた博物館が登場し、夫妻にとって最後の事件となることが示唆されている。2025年10月公開予定。

初めて観るなら「時系列順」での視聴がおすすめ
「死霊館」ユニバースを初めて観る方は、物語の流れやキャラクターの成長をより明確に追うためにも時系列順での視聴がおすすめ。また、公開順で観ることで、製作当時の演出や技術の進化を感じることもできる。どちらの順番でも、シリーズの魅力を存分に味わうことができるだろう。