
台湾発のホラー映画『ガラ』(原題:嘎啦)が、本日5月9日より日本で公開された。本作は、台湾での上映時に鑑賞をリタイアする観客や嘔吐者が続出したことで話題となった問題作だ。日本では、シネマート新宿を皮切りに全国で順次公開される。

物語は、ライブ配信者の母を持つ青年アーシューが、母の仕事に同行して鬱蒼とした森の中に佇むヴィラを訪れるところから始まる。そのヴィラで不可解な死が発生し、帰宅後の母の様子もどこかおかしい。アーシューは友人ティエンレンとともにヴィラを再調査し、その様子をネットで配信するが、次第に過去の事故や邪教の儀式との関連が明らかになっていく。

タイトルの「ガラ(GALA)」は、台湾で歯ぎしり音を表す擬音語であり、予告編でも不気味な歯ぎしりの音が印象的に使用されている。また、歯と毛髪の塊で覆われたグロテスクな日本版ビジュアルも公開され、観客の不快感を煽る演出が随所に施されている。特殊メイクは、台湾ホラー『呪詛』で金鐘賞最優秀アートデザイン賞を受賞したアーティストが手掛けている。

監督は、これまでテレビドラマを中心に活躍してきたツェン・ダーヘンで、本作が初のホラー長編作品となる。主演は、Netflixドラマ『次の被害者』シーズン2に出演したリー・エンヨウが務め、台湾の有名インフルエンサーであるメイビスが同名同業の役で出演。また、特殊メイクも担当したチュー・シューが友人ティエンレン役を演じている。

本作は、単なる恐怖演出にとどまらず、喉の奥がひりつくような生理的な嫌悪感を誘発するビジュアルや音響効果で、観客を深い恐怖へと引き込む。台湾での公開時には、興行収入ランキングで初週1位、年間でもベスト10入りを果たすなど、大きな反響を呼んだ。日本での公開にあたり、ツェン・ダーヘン監督からは「恐怖のジェットコースターのような旅を映画館でぜひ味わってほしい」とのコメントが寄せられている。
映画『ガラ』は本日5月9日よりシネマート新宿をはじめ、全国の映画館で公開中だ。