『MaXXXine マキシーン』公開記念イベント開催。“スナック・パール”が一日限定で復活

映画スタジオA24による大ヒットホラーシリーズ『X エックス』『Pearl パール』に続く完結編『MaXXXine マキシーン』の公開を前に、ファンイベント「復活スナック“パール”〜パールの夢から、マキシーンの夢へ」が5月25日、日暮里の旧映画館を改装したスペース「元映画館」で一日限定で開催された。

今回のイベントは、前作『Pearl パール』でも好評を博した“スナック・パール”の再現版で、作品の世界観を徹底的に再現した演出が随所に施された。会場には、開店1時間前から多くのファンが列を作り、入り口前の掲示板にはパールのチラシが隙間なく貼られ、ポスター風のフォトスポットも設けられるなど、入場前から没入感を演出。内部に一歩足を踏み入れると、1980年代の空気感を再現したようなムードに包まれ、訪れた者を映画の世界へと誘った。

特に印象的だったのが、仕掛けの施されたトイレスペースだ。故障中とされた個室には「KEEP OUT」のテープが貼られ、壁一面にVHSが敷き詰められた内部には「FOR MAXINE」と書かれた一本があり、映画本編とリンクするタイムコードが添えられていた。

もう一つの個室もまた、家庭用ビデオテープが鏡越しに並び、そこにも謎のタイムコードと手書きのメモ、電話番号が記されたタグが設置されるなど、謎解き要素も含まれていた。

館内にはシリーズの全ポスターに加え、ヒグチユウコと大島依提亜によるオルタナティブビジュアルも展示。2階には「BAR&SNACK シネマのあとで」が設けられ、マキシーンをイメージした真紅のポップコーンやオリジナルカクテル、パールとマキシーンをモチーフにした2種のホットドッグなどのコラボメニューが提供された。

また、イベントでは三本立てのトーク企画も実施。声優の野水伊織と映画パーソナリティの奥浜レイラが前2作を振り返り、続いてグラフィックデザイナーの大島依提亜がシリーズ全体のビジュアル制作の裏側を語るとともに、自作のVHSカバーやパンフレットの色校正を披露。最後には、ドラァグクイーンのヴィヴィアン佐藤とシルヴィア・ポンパドール・マンチェスターが1980年代の文化背景やクィア論の観点から映画の魅力を紐解いた。

会場中央には、頭上から来場者を見下ろすパールの人形が設置されるなど、隅々までシリーズファンの心をくすぐる演出が施され、閉館後には「また開催してほしい」との声が相次ぐなど、盛況のうちに幕を閉じた。

シリーズ最終章にして、A24史上最も痛快で刺激的なスターダム・スリラー『MaXXXine マキシーン』は、6月6日(金)より全国公開される。

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