
日本の伝統や風習、怪談に着想を得た和風ホラーゲームは、独特の静けさと不気味さで根強い人気を誇る。Steamには名作から注目のインディー作品まで幅広く揃っており、自宅にいながらぞくりとする恐怖を味わえる。本記事では厳選した和風ホラーゲーム8作品をご紹介。
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Steamのおすすめ和風ホラーゲーム11選
『恐怖の世界』(World of Horror)』
恐怖レベル:★★★★★

価格 | 2,420円(税込) |
メーカー | panstasz |
発売日 | 2023年10月20日 |
日本語対応 | ◯(インターフェイス/字幕) |
伊藤潤二やH.P.ラヴクラフトの作品から影響を受けたコズミックホラーRPG
『恐怖の世界』(World of Horror)は、ポーランドの開発者Paweł Koźmiński氏が手がけた、1980年代の日本を舞台にしたコズミックホラーRPG。プレイヤーは、架空の町・塩川町で発生する怪異や事件を調査し、旧き神の復活による世界の破滅を阻止することを目指す。
ゲームは、5つの短編事件を解決し、最終的に灯台の最上階で元凶に立ち向かう構成となっている。事件やイベントの発生、アイテムの入手、敵との遭遇など、多くの要素がランダムで決定されるため、毎回異なる展開を楽しむことができる。また、行動のたびに上昇する「破滅度」が100%に達するとゲームオーバーとなるため、リスク管理が重要となる。
ビジュアルは1ビットのピクセルアートで描かれ、伊藤潤二やH.P.ラヴクラフトの作品から影響を受けた不気味な世界観が特徴である。戦闘はターン制で進行し、行動の組み合わせによって戦略を練ることが求められる。また、複数のプレイアブルキャラクターや、選択によって変化するエンディングなど、リプレイ性も高い。
- 独特なレトログラフィックが不気味
- 日本の都市伝説やクトゥルフ神話がモデルの怪異が登場
- 繰り返し遊べるローグライト要素
『Cursed Digicam | 呪われたデジカメ』
恐怖レベル:★★★☆☆

価格 | 828円(税込) |
メーカー | Chilla’s Art |
発売日 | 2025年1月10日 |
日本語対応 | ◯ |
霊を写す特殊なカメラで娘の死の謎に迫る
『Cursed Digicam | 呪われたデジカメ』は、Chilla’s Artが開発した一人称視点のホラーアドベンチャーゲーム。プレイヤーは、霊を撮影できる特殊なカメラを手に入れた主人公となり、公園やアパートを探索しながら、亡き娘の霊を探し出す。
ゲームは、現実と幻覚が交錯する不穏な空間を舞台に、写真撮影を通じて物語が進行。プレイヤーは、霊の姿をカメラに収めることで、徐々に真相に近づいていく。また、娘が残した番号に公衆電話から連絡することで、ヒントを得ることができるシステムも搭載されている。
また本作はゲームエンジンにChilla’s Art初の「Unreal Engine 5」を採用したことで、グラフィックがかなりリアル。プレイ時間は約60〜90分で、エンディングは1種類。本作は、2025年1月9日にSteamでリリースされ、ユーザーレビューでは「やや好評」と評価されている。
- 霊を写す特殊なカメラでの探索
- フォトリアルなグラフィックでじっとりとした恐怖演出
- 短時間で完結する濃密なストーリー
『霊室』
恐怖レベル:★★★★★

価格 | 470円(税込) |
メーカー | Yajin |
発売日 | 2024年4月12日 |
日本語対応 | ◯(インターフェイス) |
『8番出口』ライクな短編ホラーゲーム
『霊室』は、閉鎖されたアパートの一室を舞台にした一人称視点の短編ホラーゲーム。プレイヤーは除霊師として、部屋内で発生する霊現象を探し出し、御札を用いて鎮めることで脱出を目指す。霊現象を見逃したり、誤った場所に御札を貼ると最初からやり直しとなるため、慎重な観察力が必要だ。
本作は『8番出口』や『I’m on Observation Duty』に影響を受けた「8番ライク」と呼ばれるジャンルに属し、全ての霊現象に恐怖演出が組み込まれている点が特徴。霊現象を発見した瞬間や御札を貼った後に、突然の驚かし要素がプレイヤーを襲うため、常に緊張感が伴う。
ゲームは、霊現象を発見し、御札を貼り、玄関のろうそくを灯すという手順を繰り返すことで進む。全ての霊現象を鎮めるまで部屋から脱出することはできない。プレイ時間は約20~60分程度と短め。続編として『霊屋』が発表されており、前作のコンセプトを踏襲しつつ、新たに「逃げる」要素が追加される予定だという。
- すべての異変に驚かされる恐怖演出がある
- 間違えると最初からやり直しになる緊張感がある
- 20~60分ほどで遊べる手軽なボリューム
『Shadow Corridor(シャドーコリドー)』
恐怖レベル:★★★★★

価格 | 820円(税込) |
メーカー | Space Onigiri Game LLC |
発売日 | 2019年3月8日 |
日本語対応 | ◯ |
日本初のフリーホラーゲームがパワーアップ。さらなる恐怖が襲いかかる
『Shadow Corridor』(シャドーコリドー)は、和風の世界観を基調とした一人称視点の3Dホラーゲーム。プレイヤーは、夏の夕暮れ時にふと足を踏み入れた路地から、薄暗い回廊へと迷い込んだ主人公として、出口を目指して探索を進める。この回廊はプレイするたびに構造が変化するランダム生成ダンジョンとなっており、決まった攻略ルートは存在しない。
回廊内には、能面をつけた「徘徊者」と呼ばれる敵が存在し、視覚や聴覚を駆使してプレイヤーを追い詰める。徘徊者には複数のタイプがあり、それぞれ異なる行動パターンを持つため、特徴を把握し適切に対処することが攻略の鍵となる。また、回廊内には勾玉や鍵などのアイテムが散在しており、これらを活用して道を切り開いていく。
ゲームは、プレイヤーが徘徊者から逃れつつ、必要なアイテムを収集し、出口を見つけて脱出することを目的としている。難易度は「初心者」「挑戦者」「修羅」の3段階が用意されており、初心者モードではMAP機能が追加されるなど、プレイヤーのスキルに応じたプレイが可能。また本作は、Unreal Engine 4を使用して開発されており、美麗なグラフィックと緻密な音響効果によって、和風ホラーの雰囲気を演出している。
- 毎回変化するランダム生成マップ
- ライターや懐中電灯、火薬などのアイテムを駆使した戦略的なプレイ
- 和風ホラーの独特な雰囲気
『ウツロマユ – Hollow Cocoon -』
恐怖レベル:★★★★★

価格 | 1,480円(税込) |
メーカー | NAYUTA STUDIO |
発売日 | 2023年12月7日 |
日本語対応 | ◯(インターフェイス) |
たった2人の製作者が生み出した3D和風ホラーゲーム
『ウツロマユ – Hollow Cocoon -』は、1980年代の日本を舞台にした一人称視点のホラーアドベンチャーゲームだ。プレイヤーは祖母危篤の報を受け、十数年ぶりに母の故郷を訪れた男子大学生「陣場湊(じんばみなと)」となり、襲いかかる化物から身を隠しつつ、様々な場所を探索し、謎を解き、資料を収集してゆくことによって、隠された恐ろしい真実に迫っていく。
本作では、リアルに再現された80年代の日本のシーンを探索し、恐怖に耐えながら進んだ先に待つ真実を体験することができる。エンディングは全4種類で、プレイヤーの選択や行動によって分岐するマルチエンディングシステムを採用している。難易度は3段階から選択可能で、無理なくストーリーだけを楽しみたいプレイヤーや、困難の先にある達成感を味わいたいプレイヤーなど、ニーズに沿ったゲームプレイが魅力だ。
また、オートセーブとマニュアルセーブの両方に対応しており、ゲームオーバーになってしまっても、すぐに直前のチェックポイントからやり直すことができる。さらに、視野角の変更や、画面の中央に点を表示する、カメラの揺れをオフにするなど、画面酔いを軽減する機能もいくつか用意されている。
- 毎回マップが変わるランダム生成で、探索に緊張感がある
- 視覚や聴覚に反応する徘徊者との駆け引きがスリルを生む
- 全100体のこけしコンプリートなどのやり込み要素が豊富
『The Bathhouse | 地獄銭湯 Restored Edition』
恐怖レベル:★★★★☆

価格 | 882円(税込) |
メーカー | Chilla’s Art |
発売日 | 2024年8月10日 |
日本語対応 | ◯ |
謎のバグで販売中止になった『地獄銭湯』のフルリメイク版
『The Bathhouse | 地獄銭湯 Restored Edition』は、Chilla’s Artが開発した和風ホラーアドベンチャーゲーム。本作は、2022年にリリースされた『地獄銭湯』のフルリメイク版で、2024年8月9日にSteamで配信された。
プレイヤーは、田舎の銭湯で住み込みで働くことになった女性・まいなを操作し、番台業務や清掃などの日常業務をこなしながら、次第に不可解な現象や怪異に巻き込まれていく。ゲームは一人称視点で進行し、リアルな銭湯の雰囲気と不気味な演出が特徴。
リメイク版では、グラフィックの大幅な向上、キャラクターモデルの改良、新たなストーリーやゲームメカニクスの追加、新キャラクターの登場など、全面的な改良が施されている。また、各チャプターでのオートセーブ機能や複数のエンディングが用意されており、プレイヤーの選択によって物語が変化する仕様。本作は、Steamで「非常に好評」と評価されており、ユーザーから高い支持を得ているホラーゲームだ。
- 昭和時代の銭湯をリアルに再現
- 日を追うごとに増える奇妙な出来事
- 選択によって結末が変化するマルチエンディング
『Chiyo』
恐怖レベル:★★★★☆

価格 | 1,000円(税込) |
メーカー | Nimbus Games |
発売日 | 2024年1月19日 |
日本語対応 | ◯ |
江戸時代を舞台にした一人称視点の脱出ホラーゲーム
『Chiyo』は、江戸時代の日本を舞台にした一人称視点の脱出ホラーゲーム。プレイヤーは、徳川幕府の魔法秘儀師団に新たに加わった超常現象捜査員・伊達千代として、島根県江津市の森の奥に佇む廃屋を調査する任務に挑む。
この屋敷では、邪悪な霊が徘徊し、複雑な仕掛けやパズルが待ち受けている。千代は、印を結んで指先に明かりを灯したり、呪いを解いたり、心眼で隠されたアイテムを発見するなど、さまざまな超能力を駆使して探索を進める。プレイヤーは、屋敷に隠された一族の暗い歴史と、その背後に潜む悪意の正体を解き明かすことになる。
本作は、脱出ゲームスタイルのパズルを採用しており、屋敷内に残されたヒントをもとに謎を解いていく必要がある。また、霊的な存在が近づくと明かりが揺れるなどの異変が起こるため、慎重に行動しなければならない。和風ホラーの雰囲気を醸し出すビジュアルや音響も特徴的で、没入感の高い体験が可能。開発はマレーシアのインディーゲームスタジオNimbus Gamesが手がけており、前作『MALICE』と同じ世界観を共有している。
- 江戸時代の廃屋を舞台にした、和風ホラーの世界観
- 超能力を駆使して進む、一人称視点の脱出パズル
- 霊的な存在との遭遇や謎解きによる、緊張感あふれるゲームプレイ
『Jorōgumo – じょろうぐも』
恐怖レベル:★★★★☆

価格 | 700円(税込) |
メーカー | Nyxtales |
発売日 | 2024年6月18日 |
日本語対応 | ◯ |
人喰い蜘蛛に注意。日本の都市伝説を題材にした和風ホラー
『Jorōgumo – じょろうぐも』は、日本の都市伝説「絡新婦(じょろうぐも)」を題材にした一人称視点のホラーアドベンチャーゲーム。プレイヤーは、行方不明となった弟を捜索するため、深夜の森へと足を踏み入れる。鬱蒼とした木々や危険な地形、隠された障害物を乗り越えながら、古代の伝説にまつわる謎を解き明かすことが目的。
ゲーム内では、複雑なパズルに挑戦し、謎めいた手がかりを読み解く必要がある。また、プレイヤーは3人の異なるキャラクターを操作するが、その変更は明示されず、プレイヤー自身が気づかなければならない。
本作は、ウォーキングシミュレーターとしての要素も持ち合わせており、美しいビジュアルと雰囲気のあるオーディオデザインが特徴。また、プレイ時間は2~4時間程度。プロによる日本語ボイスアクトが採用されているのもあって、物語にのめり込みやすい。
- 日本の都市伝説「女郎蜘蛛」を題材にした独特の世界観
- プレイヤーの知力が試されるユニークなパズル
- プロによる日本語ボイスアクト
『Tales of the Black Forest』
恐怖レベル:★★★☆☆

価格 | 470円(税込) |
メーカー | 拾英工作室 |
発売日 | 2019年9月26日 |
日本語対応 | ◯(インターフェイス/字幕) |
実話に基づいたリアルな恐怖体験
『Tales of the Black Forest』は、1998年の日本を舞台にした2Dドット絵のホラーアドベンチャーゲーム。プレイヤーは高校生の希原夏森として、かつて住んでいた黒森町に迷い込み、謎の少女・桐谷雪と出会う。町から脱出するため、過去に隠された秘密を解き明かす旅に出る。
ゲームは三章構成で進行し、各章で異なる妖怪や都市伝説、社会問題が取り上げられる。例えば、第一章では廃村と過疎化、第二章では幽霊列車と新興宗教、第三章では妖怪劇場といったテーマが描かれる。
本作は探索や謎解きを通じて物語を進めていくが、謎解きの難易度は適度。環境やオブジェクトに注意を払うことで解決できるものばかりだ。また、マルチエンディングを採用しており、物語の進行やキャラクターとの関係性によって結末が変化するため、何度でも楽しめる内容となっている。
- 猫との戯れ要素もある
- レトロなドット絵によって昭和から平成初期の日本の雰囲気を再現
- プレイヤーの選択次第で物語が分岐するマルチエンディング
『傀儡禁域』
恐怖レベル:★★★★★

価格 | 580円(税込) |
メーカー | 9log6 |
発売日 | 2023年12月22日 |
日本語対応 | ◯(インターフェイス) |
異形が蠢く和風旅館のサバイバル
『傀儡禁域』は、荒廃した世界で安全な拠点を求めてさまようプレイヤーが、異形の存在が徘徊する和風旅館を舞台に、探索と戦闘を繰り広げる一人称視点のアクションホラーゲームだ。
旅館内には「傀儡」と呼ばれる危険な異形が徘徊しており、彼らは人間を見つけると本能のままに襲いかかってくる。プレイヤーは、隠れる、逃げる、あるいは戦うといった選択を迫られながら、旅館の各フロアを探索し、アイテムを収集しながら進んでいく。
ゲーム内には、傀儡に対抗できる強力なアイテムが存在し、フロア内に点在しているほか、素材から制作することも可能だ。これらのアイテムを駆使して、恐怖とストレスの元凶である傀儡を撃退しながら、旅館の奪還を目指す。操作はマウスとキーボードで行い、1ステージにつき約20分程度のプレイ時間が想定されている。
- 「傀儡」が徘徊する和風旅館
- 戦略性の高いアイテム活用
- 短時間で楽しめるステージ構成
『Missing Children | 行方不明』
恐怖レベル:★★★☆☆

価格 | 350円(税込) |
メーカー | Chilla’s Art |
発売日 | 2020年6月12日 |
日本語対応 | ◯(インターフェイス/字幕) |
迷い子探しの心霊探偵物語
『Missing Children | 行方不明』は、Chilla’s Artが開発した一人称視点の和風ホラーアドベンチャーゲーム。プレイヤーは、いじめ探偵の佐藤となり、行方不明となった3人の女子中学生の捜索に乗り出す。物語は、佐藤が警察官の山田から依頼を受け、失踪したカナエ、ミズキ、アキコの足取りを追うところから始まる。
ゲームは、プレイヤーが町を歩き回り、住民から情報を集めることで進行する。各キャラクターとの会話やアイテムの取得が、物語の鍵を握る。プレイ時間は約40分から60分程度で、短時間で完結する構成。ゲーム内にはセーブ機能があり、交番で山田に話しかけることで進行状況を保存できる。
また本作には、グッドエンドとバッドエンドの2種類の結末が用意されており、特定のアイテムを集めて地蔵に供えることで、グッドエンドに到達することが可能だ。児童虐待や自殺などの重いテーマを含んだ本作だが、ホラー要素は控えめで、静かな恐怖と不安がじわじわと迫る作品となっている。
- VHS風の映像表現による独特の雰囲気
- 短時間で完結する濃密なストーリー
- プレイヤーの選択によって分岐するエンディング
Steamのおすすめ和風ホラーゲーム一覧表
Steamのおすすめ和風ホラーゲーム一覧表
商品 | 画像 | 価格 | メーカー | 発売日 | 日本語対応 |
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霊室 | ![]() | 470円(税込) | Yajin | 2024年4月12日 | ◯(インターフェイス) |
Shadow Corridor | ![]() | 820円(税込) | Space Onigiri Game LLC | 2019年3月8日 | ◯ |
ウツロマユ – Hollow Cocoon – | ![]() | 1,480円(税込) | NAYUTA STUDIO | 2023年12月7日 | ◯(インターフェイス) |
Chiyo | ![]() | 1,000円(税込) | Nimbus Games | 2024年1月19日 | ◯ |
Jorōgumo – じょろうぐも | ![]() | 700円(税込) | Nyxtales | 2024年6月18日 | ◯ |
Tales of the Black Forest | ![]() | 470円(税込) | 拾英工作室 | 2019年9月26日 | ◯(インターフェイス/字幕) |
傀儡禁域 | ![]() | 580円(税込) | 9log6 | 2023年12月22日 | ◯(インターフェイス) |
Missing Children | 行方不明 | ![]() | 350円(税込) | Chilla’s Art | 2020年6月12日 | ◯(インターフェイス/字幕) |