「地獄に行け!」韓国実写No.1スリラー『侵蝕』、恐るべき天才子役キ・ソユが見せる狂気

韓国発のスリラー映画『侵蝕』(原題:침범/英題:SOMEBODY)が、9月5日(金)より新宿ピカデリーほか全国で公開される。本作は韓国で実写映画初登場1位を記録し、触れるものすべてを破滅へと導く精神崩壊スリラーだ。

今回、出演する子役キ・ソユの演技に焦点を当てた本編映像が解禁された。ソユはドラマ「良くも、悪くも、だって母親」や「私たちのブルース」などで存在感を示してきた8歳の人気子役で、兄のキ・ウニュも活躍する子役という兄妹俳優だ。本作では無垢さと冷徹さを併せ持つ少女ソヒョンを演じ、年齢を超えた集中力で複雑な役柄を体現している。

ソユが演じるソヒョンは、子供らしい表情の裏に得体の知れない不安を漂わせ、物語全体に心理的緊張を生み出す存在となっている。役作りでは表情や声のトーンまで細部にわたり工夫が重ねられ、当時7歳とは思えない演技力でキャラクターを成立させた。制作チームは児童心理の専門家の監修を受け、過激な描写を直接的に見せないなど細心の配慮を実施。撮影現場でも母親の付き添いのもと、心身への負担が最小限となるよう配慮が行われた。

釜山国際映画祭でのQ&Aでは、ソユ自身が「撮影は辛くなかったです。他のキャストの方も凄く良くしてくれて、楽しく撮影ができました。特にクァク・ソニョンさんが面倒を見てくれました!サイコパスの役を演じていて大変だったことはありません。新しいことを経験できることが好きですし、演じていて楽しかったです」と語り、大人びたコメントを残した一方で、最後には感極まって涙を見せる場面もあった。

公開された本編映像は、幼い手には不釣り合いな大きな包丁で画用紙を切り裂くソヒョン(キ・ソユ)の姿から始まる。直前の場面では、自分が一番大切だと口にしながらも追いかけてくれなかった母への強い憎しみを露わにし、「地獄に行け」と叫ぶ。その異様な様子に母ヨンウン(クァク・ソニョン)は動揺しながらも制止を試みるが、刃物が手にあたり、子供部屋の床に血が落ちる。修復不可能に見える親子関係の行方と、ソヒョンが示す異常な行動の真意が問われる場面となっており、キ・ソユの演技が強烈な印象を残している。

キ・ソユの演技力が絶望的な世界観を際立たせる映画『侵蝕』は、9月5日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開。

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