
Crytekは5月3日、『Hunt: Showdown 1896』におけるチーター対策の進展を発表。今年1月以降に4,929人のチーターをBANしたことを報告した。今回の発表では、BANされたプレイヤーのMMR(マッチメイキングレーティング)別分布や、チーターの行動パターンについても説明されている。

まず、BANされたプレイヤーのMMR分布について言及され、チート行為は高いMMR帯に多く見られることが明らかになった。チートを使うことでプレイヤーのパフォーマンスが急激に向上し、その結果、高いMMRレベルで不正行為を行うプレイヤーが増える。
しかし、低MMR帯にもチーターは存在しており、これは意図的に死を選んでMMRを低く保とうとするケースや、チートを使い始める前にBANされることが多いためだ。開発チームは、BANされたプレイヤーが新たにアカウントを作成して再度チート行為を行う場合には、即座にBANするゼロトレランスポリシーを適用している。

次に、チーターには主に「レイジチーター」と「トグラー」の2種類があると説明した。レイジチーターは非常に露骨なチート行為を行い、ゲームを故意に破壊しようとするプレイヤーで、こうした行動は早期に発見され、BANされることが多い。
一方、トグラーはより巧妙な方法を使い、試合全体でチートを使うのではなく、特定のタイミングでのみチートを使用して優位に立とうとする。トグラーは、ほとんどの時間を普通にプレイしているように見せかけ、特定の瞬間にパフォーマンスが不自然に向上するため、その行動を特定するには時間がかかることがある。このようなプレイヤーは高MMR帯に多く見られるため、その監視が強化されている。

さらに、チーターが音声チャットを使って仲間に敵の位置情報を伝える戦術も報告された。この戦術は、チートを使っているプレイヤーが目立たずに情報を共有する方法であり、無実のプレイヤーが誤ってBANされるリスクがあるため、開発チームは慎重に対応している。また、レイジチーターがチートでMMRを急激に上げた結果、高いスキル帯に到達し、その後BANされるケースもある。
開発チームは、より精度の高いチート検出ツールの開発にも取り組んでいる。このツールは、微妙な形でチートを使用しているプレイヤーと、実際にスキルが高いプレイヤーを区別することを目的としており、これにより高MMR帯でのチート行為を徹底的に排除することを目指している。詳細な技術的な情報はセキュリティ上の理由で公開されていないが、チート対策における進展は確実に進んでいるという。

チーターを報告する方法についても案内されており、プレイヤーはゲーム内で簡単にチート行為を報告できる。死亡後に「Show killer profile」を選択し、チートを使っていると思われるプレイヤーを報告することができるほか、ミッション終了後には「Last Mission – Team Details」メニューから報告することも可能だ。また、公式ウェブサイトを通じて追加情報を提供し、報告することもできる。
『Hunt: Showdown 1896』の開発チームは、チーター対策を最優先事項としており、今後も透明性を持ってプレイヤーに情報を提供し続けるとともに、ゲーム内で公平な環境を提供するための取り組みを続けていくと述べている。
『Hunt: Showdown 1896』はPC(Steam)およびPS5、Xbox Series X|S向けに販売中。ゲーム内は日本語インターフェイスにも対応。